Web技術

ウェブサービス

セマンティックWeb:コンピュータに理解させるWeb

- セマンティックWebとは 現在、私たちがインターネット上で見ているWebページは、人間が見ることを前提に作られています。そのため、文章や写真、動画といった情報がそこに存在していることはコンピュータにも分かりますが、それが具体的に何を意味しているのかまでは理解することができません。例えば、あるWebページに「東京タワーの高さは333メートルです」と書かれていたとしても、コンピュータにはそれが単なる数字と文字の羅列にしか見えません。 そこで登場するのが「セマンティックWeb」という考え方です。これは、Webページの情報に、コンピュータが理解できる形式で意味づけを加えることで、データの相互運用性を高めようという構想です。 具体的には、データに「メタデータ」と呼ばれる意味情報を付与することで、コンピュータがデータの意味を理解することを可能にします。例えば、先ほどの「東京タワーの高さは333メートルです」という文章に、「東京タワー」は「建造物」であり、「高さ」は「物理的な長さ」を表す言葉であるというメタデータを付与します。 このようにすることで、コンピュータは「東京タワー」という建造物の「高さ」が「333メートル」であることを理解できるようになります。そして、この情報を利用して、例えば、東京タワーの周辺にある高さ制限のあるトンネルを自動的に検索するといった高度な処理が可能になります。 セマンティックWebの実現には、まだ多くの課題がありますが、実現すれば、インターネットはより便利で、私たちにとって使いやすいものになるでしょう。