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言語モデル

ルールベース機械翻訳:初期の挑戦と限界

機械翻訳の歴史は古く、コンピュータが登場したばかりの1950年代にまで遡ります。その黎明期を支えたのが、ルールベース機械翻訳と呼ばれる手法です。 ルールベース機械翻訳は、人間が言語を理解し翻訳する過程を模倣するように設計されました。具体的には、まず文法規則や辞書情報をコンピュータに教え込みます。その上で、原文を解析し、文法規則に基づいて品詞の特定や文の構造を分析します。そして、辞書情報を使って単語や句を目的語に置き換え、文法規則に従って語順を整えることで、翻訳文を生成します。 1970年代後半までは、このルールベース機械翻訳が主流でした。しかし、言語は複雑で、文脈によって意味合いが変わったり、例外的な表現が多岐にわたるため、すべてのルールを網羅することが困難でした。そのため、必ずしも自然な翻訳ができるとは限らず、その精度が課題となっていました。
画像解析

画像で検索!類似画像検索技術のスゴイところ

インターネットが普及してから長い年月が経ち、膨大な情報が溢れかえる現代において、目的の情報を探し出すことは容易ではありません。多くの人は検索サイトを利用し、キーワードを入力して情報を検索する方法に慣れ親しんできました。しかし、視覚的な情報を探したい場合、従来のキーワード検索では限界があると言わざるを得ません。例えば、旅行先の風景写真や、欲しい商品の画像など、言葉で表現することが難しい場合、キーワード検索では目的の情報にたどり着くことは困難です。 このような課題を解決するのが「類似画像検索」です。 従来のキーワード検索のように、言葉で表現するのではなく、画像を検索クエリとして利用することで、視覚的に類似した画像を検索結果として表示することができます。例えば、欲しい洋服のデザイン画を写真に撮って検索すれば、インターネット上の通販サイトから類似した商品を見つけ出すことができます。また、旅行先の風景写真を使って検索すれば、同じ場所を異なる角度から撮影した写真や、周辺の観光スポットの情報などを得ることが可能になります。 このように、類似画像検索は、従来のキーワード検索では対応できなかった、視覚的な情報を検索する手段として、ますますその重要性を増しています。今後、画像認識技術の進歩と共に、その応用範囲はさらに広がっていくことでしょう。
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ルールベース機械翻訳:初期の挑戦と限界

機械翻訳の歴史を紐解くと、その起源は想像以上に古く、コンピュータの歴史と密接に関係しています。特に、1970年代後半までは、「ルールベース機械翻訳」と呼ばれる手法が主流を占めていました。これは、コンピュータ黎明期における先駆的な試みだったと言えるでしょう。 ルールベース機械翻訳では、人間が言語の専門知識を駆使し、文法規則や単語の対応関係を細かく定義していきます。そして、コンピュータは膨大な辞書データと、人間が設定した文法ルールに従って、原文を忠実に翻訳しようとします。これは、まるで人が辞書と文法書を片手に、一つずつ単語を調べ、文法を解析しながら翻訳する作業と似ています。 しかし、この手法は、言語の複雑さや多様性を前にすると、限界がありました。なぜなら、言語は生き物のように変化し、文脈や文化的背景によって意味合いが異なるからです。そのため、ルールベース機械翻訳は、複雑な文章表現や、文脈に依存した微妙なニュアンスを正確に捉えることができませんでした。