データの中心を掴む:モード値とは?
- モード値とは何かモード値とは、あるデータの集まりの中で、最も多く出現する値のことを指します。言い換えれば、データの集合の中で最も出現頻度が高い値のことです。例えば、10人の生徒に行ったテストの点数を例に考えてみましょう。点数の結果は、50点、70点、70点、80点、80点、80点、90点、90点、100点、100点でした。この場合、80点が3回出現しており、他のどの点数よりも多く出現しています。つまり、このデータの集合におけるモード値は80点となります。モード値は、データの分布の中心を表す指標の一つとして用いられます。特に、データが質的データである場合、例えば、好きな色や所有している車種など、数値で表せないデータの場合に有効です。このような場合、平均値や中央値を計算することはできませんが、モード値を求めることで、データの傾向を掴むことができます。しかし、モード値はデータの分布の全体像を必ずしも表しているとは限りません。極端な値やデータのばらつきには影響を受けにくいため、データの分布によっては、代表値として適切でない場合があります。そのため、モード値だけでなく、平均値や中央値、データのばらつきなどを合わせて確認することが重要です。