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作業の見える化:ワークサンプリング法入門

- ワークサンプリング法とはワークサンプリング法は、ある特定の作業や工程において、作業者や設備の状態を、一定の時間間隔で瞬間的に観察し、その状況を記録していく手法です。まるで抜き打ちで調査を行うように、ある瞬間の状況を切り取って記録していくことから、「抜き打ち調査法」と呼ばれることもあります。この手法を用いることで、例えば、一日の業務時間の中で、それぞれの作業にどれくらいの時間が費やされているのか、といった作業時間の配分状況を把握することができます。従来のストップウォッチを用いた時間研究では、詳細な作業時間や手順を記録することが可能でしたが、観察対象者に負担が大きく、正確なデータを取得することが難しいという側面がありました。一方、ワークサンプリング法では、観察者が特定の時間に観察対象者の業務内容を記録するだけであるため、観察対象者への負担が少なく、より自然な状態でのデータを取得することができます。また、設備についても、稼働状態と停止状態を記録することで、設備の稼働率や停止時間の割合を把握し、設備の効率的な運用や改善に役立てることができます。このように、ワークサンプリング法は、比較的簡便な方法で、作業者や設備の稼働状況を把握できる有効な手法と言えるでしょう。