特徴量抽出

アルゴリズム

多次元データの可視化:主成分分析入門

- 主成分分析とは主成分分析(PCA)は、たくさんの情報を持つデータセットを、より少ない情報量で表現するための統計的な方法です。例えば、10個の特徴を持つデータセットがあるとします。このデータセットを、それぞれが独立した2~3個の特徴だけで表すことで、データの構造をより簡単に理解することができます。PCAは、高次元データを低次元に圧縮する「次元削減」と呼ばれる処理に該当します。次元削減は、データの可視化や分析を容易にするために非常に役立ちます。具体的には、PCAはデータの分散が最大となるような新たな座標軸(主成分)を見つけ出すことで次元削減を行います。最初の主成分はデータの分散が最も大きくなる方向に、2番目の主成分は最初の主成分と直交する方向の中で分散が最も大きくなる方向に、というように決定されます。このようにして、PCAは情報をなるべく損失せずに、データの次元を削減することができます。PCAは、顔認識、画像圧縮、遺伝子データ分析など、様々な分野で広く用いられています。
アルゴリズム

Bag-of-Words:単語の袋でテキストを表現する

- Bag-of-WordsとはBag-of-Words(BoW)は、文章を分析する際に、文章に登場する単語の種類と出現回数に着目する手法です。文章を単語を入れた袋に例え、袋の中にどの単語がいくつ入っているかを数えることで、その文章の特徴を捉えようとします。例えば、「私は犬が好きです。猫も好きです。」という文章は、「私」「犬」「好き」「猫」といった単語の出現回数で表現されます。「私」は一回、「犬」は一回、「好き」は二回、「猫」は一回出現しているので、この文章は{“私” 1, “犬” 1, “好き” 2, “猫” 1}といったように表現できます。このように、BoWでは単語の順番は無視され、あくまで単語の種類とその出現回数のみを考慮します。この手法は、主に文章の分類や検索などに用いられます。例えば、大量のメールの中から迷惑メールを自動的に判別するスパムフィルターを開発するとします。BoWを用いることで、迷惑メールに頻繁に出現する単語(例無料、キャンペーンなど)を特定し、それらの単語が多数含まれるメールを迷惑メールと判定することができます。BoWはシンプルながらも強力な手法であり、自然言語処理の様々なタスクで有効な場合があります。しかし、単語の順番や文脈を考慮しないため、文章の意味を正確に捉えられない場合もあります。「彼は魚を食べるのが好きだ」と「魚は彼を食べるのが好きだ」は全く異なる意味になりますが、BoWでは単語の種類と出現回数が同じであるため、両者を区別できません。そのため、BoWは他のより高度な手法と組み合わせて使用されることもあります。