
畳み込み処理の効率化:ストライド
画像認識をはじめとする様々な分野で目覚ましい成果を上げている畳み込みニューラルネットワーク(CNN)。その核となる処理が畳み込み処理です。この処理では、フィルタと呼ばれる小さな窓を画像データの上で移動させながら計算を行います。 このフィルタが一度に移動する幅のことをストライドと呼びます。例えば、画像を縦横1ピクセルずつずらしながらフィルタを適用していく場合、ストライドは1となります。一方、ストライドを2に設定すると、フィルタは1度に2ピクセルずつ移動することになります。ストライドを大きくすると、処理速度が向上するというメリットがあります。これは、フィルタを適用する回数が減るためです。しかし、その反面、画像情報の一部が無視されるため、特徴の抽出が粗くなってしまう可能性があります。ストライドは、CNNの精度と計算コストのバランスを取る上で重要なパラメータです。適切なストライド値を設定することで、効率的に画像認識などのタスクを実行することができます。