GPUの力で広がる可能性:GPGPUとは?
- GPGPUとはGPGPUとは、元々はコンピューターグラフィックスを表示するために開発されたGPUを、画像処理以外の様々な計算処理にも活用する技術です。GPUは、CPUに比べて単純な計算を大量に同時に行うことに長けています。このGPUの特性を活かすことで、従来はCPUが担っていたような複雑な計算を高速に処理することが可能になります。GPGPUは、近年、深層学習をはじめとする機械学習の分野で注目されています。機械学習、特に深層学習では、膨大な量のデータを用いた学習処理が不可欠です。この学習処理は、行列演算などの単純な計算を大量に繰り返す必要があるため、GPUの並列処理能力が非常に有効に働きます。GPGPUの応用範囲は、機械学習以外にも広がっています。例えば、物理シミュレーション、金融工学、医療画像解析など、様々な分野で大規模な計算処理を高速化する技術として期待されています。GPGPUの登場により、従来はスーパーコンピューターなどを用いなければ不可能だった高度な計算処理が、比較的手軽な環境でも実現可能になりつつあります。今後、GPGPUは、様々な分野の研究開発やビジネスに革新をもたらす技術として、ますます重要な役割を担っていくと考えられます。