総当たり攻撃:その仕組みと脅威

総当たり攻撃:その仕組みと脅威

AIを知りたい

先生、『ブルートフォース』って一体どんなものなんですか?なんか強そうな名前ですが…

AIの研究家

ははは、確かに強そうな名前だね。簡単に言うと、例えば、宝箱を開けるのに、考えられるありとあらゆる鍵の番号を一つずつ試していくようなやり方だよ。

AIを知りたい

えー!そんな力ずくで?!でも、それじゃ、すごく時間がかかってしまいそうですね…

AIの研究家

その通り!それが『ブルートフォース』の弱点なんだ。単純だけど、場合によっては時間がかかりすぎてしまうんだね。

ブルートフォースとは。

「人工知能の分野で『総当たり』と呼ばれる手法があります。これは、考えられるすべての組み合わせを一つずつ試していく方法です。この方法を使うのに特別な技術は必要ありませんが、組み合わせの数が増えるほど、確認に時間がかかってしまうという欠点があります。この総当たり方式を使った攻撃は『総当たり攻撃』と呼ばれ、パスワードリスト攻撃やリバース総当たり攻撃、パスワード散布攻撃などがあります。

あらゆる可能性を試す

あらゆる可能性を試す

– あらゆる可能性を試す問題を解決しようとしたとき、あれこれ複雑に考えずに、ひたすら地道に可能性を追求していく方法があります。これは例えるなら、鍵のかかったスーツケースを開けるために、あらゆる番号の組み合わせを一つずつ試していくようなものです。これがまさに、「ブルートフォース」と呼ばれる手法です。この手法は、問題に対するエレガントな解決策とは言えません。むしろ、考えられる限りのすべての選択肢を、力任せに試していく、非常に直接的なアプローチと言えます。例えば、パスワードを忘れてしまったとしましょう。ブルートフォースを使うなら、aからzまでのすべての文字、そして0から9までのすべての数字を、片っ端から入力していくことになります。短いパスワードなら、この方法でもいずれは正解にたどり着けるかもしれません。しかし、ブルートフォースには大きな欠点があります。それは、問題が複雑になるほど、途方もない時間と労力がかかるということです。パスワードの例で言えば、文字数が増えれば増えるほど、試すべき組み合わせは指数関数的に増加します。このように、ブルートフォースは、単純な問題に対しては有効な場合もありますが、複雑な問題に対しては非効率的と言えます。そのため、他の方法を試すことが難しい場合に限って、最後の手段として用いられることが多いです。

手法 説明 メリット デメリット
ブルートフォース あらゆる可能性を一つずつ試す方法 単純な問題には有効 問題が複雑になると時間と労力がかかる パスワードの解読

時間との闘い

時間との闘い

時間との闘いは、様々な場面で私たちに立ちはだかります。限られた時間の中ですべてを成し遂げなければならないという焦燥感は、誰しもが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

情報科学の世界にも、時間との闘いは存在します。膨大なデータの中から必要な情報を探し出したり、複雑な計算を短時間で行ったりする必要があるためです。

特に、「力任せ探索」とも呼ばれる「ブルートフォース」という手法は、時間との闘いを象徴する代表例と言えるでしょう。ブルートフォースとは、考えられるすべての可能性を一つずつ試していくことで、答えを導き出すという方法です。例えば、4桁の数字だけで構成されたパスワードを解読する場合、0000から9999まで、順番にすべての組み合わせを試していくのがブルートフォースです。

この方法は、単純でわかりやすい反面、大きな欠点があります。それは、組み合わせの数が増えるほど、必要な時間が爆発的に増加してしまうということです。4桁の数字であれば1万通りですが、これが8桁の英数字と記号となると、試すべき組み合わせは天文学的な数になります。

そのため、ブルートフォースは、単純な問題に対しては有効ですが、複雑な問題に対しては非現実的となる場合が多いです。時間という資源には限りがあるため、より効率的な方法を常に模索していく必要があります。

手法 説明 メリット デメリット
力任せ探索
(ブルートフォース)
考えられるすべての可能性を一つずつ試す 単純でわかりやすい 組み合わせの数が増えると、必要な時間が爆発的に増加する

攻撃における利用

攻撃における利用

攻撃における利用というで述べられているように、残念ながら、単純な作業をコンピュータで繰り返し実行できるという利点は、サイバー攻撃にも悪用されてしまいます。
この攻撃方法は、総当たり攻撃やブルートフォースアタックと呼ばれ、パスワードの解読やシステムへの不正アクセスを試みる際に頻繁に利用されます。
攻撃者は、あらかじめ用意した辞書にある単語や、誕生日や電話番号など個人情報に関連した数字の組み合わせ、よく使われるパスワードなどをリスト化し、自動化されたツールを使って次々と入力していきます。
こうした攻撃は、セキュリティ対策が脆弱なシステムや、推測しやすい簡単なパスワードを設定している場合に成功する確率が高くなります。
例えば、パスワードを使い回していたり、辞書に載っている単語をそのままパスワードにしていたりすると、攻撃者に容易に推測されてしまう可能性があります。
総当たり攻撃から身を守るためには、パスワードの複雑化、多要素認証の導入、アクセス試行回数の制限といった対策を講じることが重要です。

攻撃方法 概要 対策
総当たり攻撃
(ブルートフォースアタック)
あらかじめ用意した単語リストや数字の組み合わせを自動ツールで次々と入力し、パスワードの解読やシステムへの不正アクセスを試みる攻撃 – パスワードの複雑化
– 多要素認証の導入
– アクセス試行回数の制限

さまざまな攻撃の種類

さまざまな攻撃の種類

一口に不正アクセスといっても、その手口は様々です。アカウントのパスワードを盗み見ようとする攻撃の代表的なものとして、総当たり攻撃があります。
総当たり攻撃は、文字通り、あらゆる文字の組み合わせを試して、正しいパスワードを見つけ出す手法です。この攻撃の種類には、大きく分けて三つの種類があります。

一つ目は、パスワードリスト攻撃です。攻撃者は、事前に漏洩したパスワードや、辞書にある単語などを組み合わせた膨大なパスワードリストを作成し、そのリストに載っているパスワードを一つずつ試していきます。リストに載っているパスワードと一致するものがあれば、攻撃者はアカウントに不正アクセスできてしまいます。

二つ目は、リバース総当たり攻撃と呼ばれるものです。一般的な総当たり攻撃とは異なり、パスワードではなく、ユーザー名やIDを総当たりします。攻撃者は、標的となるアカウントのパスワードをあらかじめ入手しており、そのパスワードを使って、様々なユーザー名やIDを試すことで、アカウントへの侵入を試みます。

三つ目は、パスワードスプレー攻撃です。この攻撃は、複数のアカウントに対して、少数のよく使われるパスワードを試すという手法です。攻撃者は、多くの人が使いがちなパスワードをリストアップし、様々なアカウントにそのパスワードを入力していきます。この方法は、一つのアカウントに対する試行回数が少ないため、セキュリティ対策の検知をかいくぐりやすいという特徴があります。

このように、総当たり攻撃には様々な種類があり、攻撃者はそれぞれの手口を巧みに使い分けています。アカウントを守るためには、複雑で強力なパスワードを設定することや、多要素認証を導入することが重要です。

総当たり攻撃の種類 説明
パスワードリスト攻撃 漏洩したパスワードや辞書にある単語などを組み合わせたリストを使用し、リスト内のパスワードを一つずつ試す。
リバース総当たり攻撃 標的のパスワードを入手済みであり、様々なユーザー名やIDを総当たりしてアカウントへの侵入を試みる。
パスワードスプレー攻撃 複数のアカウントに対して、少数のよく使われるパスワードを試す。セキュリティ対策の検知をかいくぐりやすい。

対策の重要性

対策の重要性

昨今、インターネットの普及に伴い、不正アクセスによる情報漏えい事件などが後を絶ちません。特に、「ブルートフォースアタック」と呼ばれる、パスワードを総当たりで試みる攻撃手法は、比較的簡単な仕組みながら、大きな脅威となっています。
この攻撃から身を守るためには、強固なパスワードを設定することが何よりも重要です。パスワードは、英数字と記号を組み合わせた12文字以上の複雑なものを使用し、推測されにくいものにする必要があります。また、同じパスワードを使い回すと、万が一、どこかのサービスでパスワードが漏洩した場合、他のサービスでも不正アクセスを許してしまう可能性があります。そのため、パスワードは定期的に変更することが推奨されます。
さらに、パスワードによる認証に加えて、スマートフォンなどに送信される一時的なコードを用いる多要素認証を導入することで、セキュリティをより一層強化することも効果的です。
このように、ブルートフォースアタックから大切な情報資産を守るためには、強固なパスワードの設定と定期的な変更、そして多要素認証の導入など、様々な対策を講じることが重要です。

対策 詳細
強固なパスワードを設定する 英数字と記号を組み合わせた12文字以上の複雑なパスワードを使用する
パスワードを定期的に変更する パスワードを使い回すと、他のサービスでも不正アクセスを許してしまう可能性があるため
多要素認証を導入する パスワード認証に加えて、スマートフォンなどに送信される一時的なコードを用いることで、セキュリティを強化する