TF-IDFで文章の重要度を探る
- TF-IDFとはTF-IDFは、ある特定の単語が、ある特定の文章の中でどれほど重要かを評価する手法です。たくさんの文章の中から、特定のテーマに関連する文章を見つけ出す際に役立ちます。例えば、膨大な数のニュース記事の中から「人工知能」に関する記事だけを探したいとします。このような場合、単純に「人工知能」という単語が含まれているかどうかだけでは、うまくいきません。「人工知能」が記事の中で少しだけ触れられている場合もあれば、記事の中心的なテーマとして扱われている場合もあるからです。そこで活用されるのがTF-IDFです。TF-IDFは、単語の出現頻度(TF)と逆文書頻度(IDF)という二つの指標を組み合わせて計算されます。まず、単語の出現頻度(TF)は、ある特定の単語が、ある文章の中で何回出現するかを表します。この値が大きいほど、その単語は文章の中で重要な意味を持つと考えられます。次に、逆文書頻度(IDF)は、ある特定の単語が、いくつの文章に出現するかを表します。ただし、単にいくつの文章に出現するかではなく、出現する文章の数が多い単語ほど、値は小さくなるように調整されます。これは、多くの文章に出現する単語は、特定のテーマに特化した重要な単語ではないという考え方に基づいています。例えば、「です」「ます」「これ」「あれ」といった単語は、どんな文章にも頻繁に登場しますが、特定のテーマと強く関連しているわけではありません。TF-IDFは、これらのTFとIDFを掛け合わせて計算されます。つまり、ある文章の中で出現頻度が高い単語が、他の文章にはあまり出現しない単語である場合に、TF-IDFの値は大きくなります。このように、TF-IDFを用いることで、単に単語の出現回数だけでなく、文章全体における単語の重要度を考慮して、特定のテーマに関連する文章を効率的に探し出すことができます。