投資回収期間(PBP)とは?
新しい事業やプロジェクトは、企業にとって成長の鍵となる重要な取り組みです。しかし、新たな取り組みには必ず投資が必要となり、その投資に見合った成果が得られるかどうかは慎重に判断しなければなりません。この時、投資の有効性を評価するための指標の一つとして、「投資回収期間」が使われます。
投資回収期間とは、投資した金額をすべて回収するまでにかかる期間のことです。例えば、100万円の投資を行い、毎年20万円の利益が見込める場合、投資回収期間は5年となります。
投資回収期間は、投資の意思決定をサポートするシンプルな指標として広く利用されています。期間が短いほど投資効率が良く、早期に投資を回収できることを示しているため、企業は投資回収期間を参考に、リスクとリターンのバランスを考慮しながら投資判断を行います。
ただし、投資回収期間はあくまでも一つの目安であり、この指標だけで投資の可否を判断することは適切ではありません。なぜなら、投資回収期間は時間の経過とともに変化する金銭的な価値を考慮に入れていないからです。また、投資によって得られる利益が将来にわたってどの程度続くのか、といった長期的な視点も重要になります。
そのため、投資判断を行う際には、投資回収期間に加えて、他の財務指標や定性的な情報を総合的に判断する必要があります。