NASNet: AIが設計した高精度画像認識モデル
- はじめに近年、画像認識技術は目覚ましい進化を遂げており、私たちの生活にも広く浸透しつつあります。顔認証によるスマートフォンのロック解除や、自動車の自動運転システムなど、その応用範囲は多岐に渡ります。この画像認識技術の進歩を支えているのが、深層学習という技術です。深層学習とは、人間の脳の神経回路を模倣したモデルを用いて、大量のデータから複雑なパターンを学習する技術のことです。この深層学習を用いることで、従来の手法では困難であった高精度な画像認識が可能になりました。特に、画像の中から特定の物体を検出する物体検出は、防犯カメラによる不審者の検知や、工場における製品の検品など、様々な分野への応用が期待されています。日々、より高精度な物体検出モデルが開発され、その性能はますます向上しています。今回は、AI自身が設計した高精度な画像認識モデルであるNASNetについて解説していきます。NASNetは、従来の人間が設計したモデルを凌駕する精度を達成しており、画像認識技術の新たな可能性を示しました。