データを守る!ACID特性の基礎知識
- データベースの信頼性を支えるACID特性とは?データの信頼性を語る上で、データベースにおけるACID特性は欠かせない概念です。ACIDとは、原子性(Atomicity)、一貫性(Consistency)、独立性(Isolation)、耐久性(Durability)という4つの特性の頭文字をとったものです。これらの特性がデータベースにもたらす恩恵について、詳しく見ていきましょう。まず、原子性は「分割できない」という意味を持つように、データベースへの操作が全て成功するか、あるいは全て失敗するという性質を指します。例えば、銀行口座間の送金処理において、片方の口座から引き落とされたにも関わらず、もう片方の口座への入金が失敗してしまうという事態は許されません。原子性を保証することで、このような不整合を防ぎ、データの整合性を保つことができます。次に、一貫性は、データの矛盾を許さないという性質です。データベースには、あらかじめ定められたルールや制約が存在します。一貫性を保つことで、これらのルールや制約に反したデータが登録されることを防ぎます。例えば、年齢は必ず正の整数であるという制約がある場合、負の値や小数は登録できないようにすることで、データの正確性を維持します。そして、独立性は、複数の処理が互いに干渉し合うことなく実行できるという性質を指します。データベースは複数のユーザーによって同時にアクセスされることが一般的ですが、独立性を確保することで、処理の順番やタイミングによってデータが不整合になる事態を回避します。最後に、耐久性は、一度データベースに書き込まれたデータは、障害が発生した場合でも失われないという性質です。システム障害や停電などが発生した場合でも、データの消失を防ぎ、復旧後も継続して利用できるようにすることで、システム全体の信頼性を高めます。このように、ACID特性はデータベースの信頼性を支える重要な要素です。これらの特性を理解することで、より安全で安心できるデータ管理が可能になります。