製品の安全を守るRoHS指令とは?
- RoHS指令の背景RoHS指令は、正式名称を「電気・電子機器における特定有害物質の使用制限に関する指令」といい、2001年に欧州連合(EU)によって制定されました。
この指令は、電子機器の廃棄が人体や環境へ与える悪影響が深刻化する中で、その対策として制定されました。
近年、電子機器は急速に普及し、それに伴い廃棄される電子機器も増加しています。廃棄された電子機器からは、鉛、水銀、カドミウムなどの有害物質が排出され、土壌や水質の汚染、大気汚染などの環境問題を引き起こす可能性があります。
さらに、これらの有害物質は食物連鎖を通じて人体に取り込まれ、健康被害をもたらす可能性も懸念されています。
このような状況を改善するため、RoHS指令では、電子機器の製造段階で特定の有害物質の使用を制限することによって、製品のライフサイクル全体を通して環境負荷を低減することを目的としています。