半導体

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SoC:小さな巨人、その可能性

- SoCとは SoCは、"System on a Chip"の略称で、日本語では「システムオンチップ」と言います。これは、コンピュータシステム全体を構成するCPU、メモリ、通信機能など、様々な機能を1つの半導体チップに集積したものを指します。 従来のコンピュータシステムでは、それぞれの機能を果たす部品を個別に用意し、電子基板上で配線して接続することでシステムを構築していました。しかし、SoCはこれらの部品を1つのチップに集約することで、複数のメリットが生まれました。 まず、システム全体の小型化が可能です。これは、スマートフォンやウェアラブル端末など、小型化が求められるデバイスにおいて特に重要です。また、部品間の配線が減ることで電気抵抗が減少し、消費電力を抑えることができます。さらに、データの伝送距離が短縮されるため、処理速度が向上し、高性能化も実現できます。 このように、SoCは従来のシステムに比べて多くの利点を持つため、現在ではスマートフォンやタブレット端末をはじめ、家電製品や自動車など、幅広い分野で採用されています。
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電源オフでもデータ保存?!フラッシュメモリの秘密

現代社会において、データの保存は必要不可欠なものとなっています。私達の身の回りにあるスマートフォン、パソコン、デジタルカメラといった電子機器は、日々膨大な量のデータを生成しています。写真や動画、文書、音楽など、その種類は多岐に渡り、これらのデータを保存しておくために記憶装置は必要不可欠な存在です。 数ある記憶装置の中でも、近年特に注目を集めているのが「フラッシュメモリ」です。従来のハードディスクドライブ(HDD)と比較して、高速なデータの読み書き、小型軽量、低消費電力といった利点を持つフラッシュメモリは、様々な電子機器で採用されています。 例えば、スマートフォンやタブレット端末では、写真や動画、アプリなどを保存するストレージとして、パソコンでは、OSやアプリケーションの起動を高速化するSSD(ソリッドステートドライブ)として、デジタルカメラでは、撮影した写真や動画を記録するメモリカードとして、それぞれ活躍しています。 このように、フラッシュメモリは現代のデジタル社会を支える重要な役割を担っており、今後もその需要はますます高まっていくと予想されます。
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ファウンドリ:製造の黒子

ファウンドリとは、簡単に言うと「他社の製品を代わりに作ってあげる工場」のことです。 自社ブランドの商品を販売するのではなく、依頼主である企業から設計図を受け取り、それに基づいて製造を行います。言わば、製造の黒子のような存在と言えるでしょう。 ファウンドリという言葉は、半導体業界でよく使われます。半導体の設計と製造は非常に専門性が高く、莫大な設備投資が必要となるため、両方を一貫して行う企業は多くありません。そこで、設計に特化した企業から設計図を受け取り、製造のみを行うファウンドリ企業が登場しました。 ファウンドリ企業は、様々な企業の多様なニーズに対応するため、最先端の製造技術や設備を保有しています。また、高品質な製品を安定供給できる体制も整えています。 近年では、半導体以外の分野でもファウンドリを活用する動きが広がっています。例えば、自動車部品や医療機器など、高度な技術やノウハウが求められる製品においても、ファウンドリに製造を委託するケースが増えています。 このように、ファウンドリは、企業が自社の強みに集中し、より効率的に事業を行うための手段として、ますます重要な役割を担っていくと考えられます。