ライトバック

CPU

ライトバック方式で高速化!

- ライトバック方式とは?コンピュータの処理速度を向上させるには、CPUと主記憶装置の速度差を埋める「キャッシュメモリ」が重要な役割を果たします。ライトバック方式は、このキャッシュメモリへのデータ書き込み方法の一つであり、CPUがデータを変更する際、まずキャッシュメモリに書き込みを行い、その後、時間的な余裕を見て主記憶装置に書き込むという特徴があります。この方式は、CPUがデータに変更を加えるたびにすぐに主記憶装置に書き込む「ライトスルー方式」とは異なるアプローチを採用しています。ライトスルー方式では、データの一貫性が常に保たれるというメリットがある一方で、主記憶装置への書き込みが頻繁に発生するため、処理速度が低下する可能性があります。一方、ライトバック方式では、キャッシュメモリへの書き込みを優先することで、処理速度の向上を図ります。その後、システムの負荷が低いタイミングを見計らって、キャッシュメモリの内容をまとめて主記憶装置に書き込むことで、効率的なデータ転送を実現します。ただし、ライトバック方式では、キャッシュメモリと主記憶装置の間でデータの不整合が生じる可能性があります。これは、キャッシュメモリに書き込まれたデータが、主記憶装置に反映される前にシステムの電源が切れた場合などに起こりえます。このような事態を避けるためには、システムの安定性を確保するための適切な対策が必要となります。