セキュリティ

ウェブサービス

Webセキュリティの守護神: リバースプロキシとは

- リバースプロキシの概要インターネット上で情報を発信する際には、情報を置くためのサーバーが必要となります。このサーバーと、情報を閲覧する利用者の端末との間を取り持つ役割を担うのがリバースプロキシです。利用者の端末は、ウェブサイトを閲覧する際に、直接サーバーに接続するのではなく、まずリバースプロキシに接続します。リバースプロキシは、利用者からの要求を受け取ると、代理としてサーバーに接続し、必要な情報を取得します。そして、取得した情報を再び利用者の端末に返します。この仕組みは、まるでお店の前にいる店員のようなものです。お客さんは、欲しい商品を店員に伝えます。店員は、その注文を受けて、厨房で商品を用意します。そして、用意ができた商品をお客さんに渡します。リバースプロキシもこれと同じように、利用者とサーバーの間に入り、利用者に代わってサーバーとのやり取りを行います。利用者から見ると、リバースプロキシを通してサーバーとやり取りをしているように見えますが、実際にはリバースプロキシが間に入ってくれているため、直接サーバーとやり取りをする必要がありません。このように、リバースプロキシは、利用者とサーバーの間に入って様々な役割を担うことで、インターネットをより快適に利用できるようにしてくれる重要な存在です。
その他

リスクベース認証でセキュリティ強化

- リスクベース認証とはリスクベース認証とは、従来の画一的な認証方法とは異なり、アクセス状況に応じた柔軟なセキュリティ対策です。従来の方法は、パスワード入力や指紋認証のように、誰がアクセスしようとしても同じ認証手順を要求していました。しかし、リスクベース認証では、ユーザーのアクセス元や時間帯、使用している端末の種類やOS、過去のアクセス履歴といった様々な情報を分析し、そのアクセスが本当に安全かどうかをリアルタイムで評価します。例えば、普段は会社のオフィスからアクセスしているユーザーが、休日に見慣れない海外からアクセスを試みた場合、システムはこれを「普段とは異なるリスクが高いアクセス」と判断します。そして、パスワードの再入力や、スマートフォンへの認証コードの送信といった追加の認証手順を要求することで、不正アクセスのリスクを低減します。このように、リスクベース認証は、状況に応じて認証の強度を動的に変化させることで、セキュリティを向上させると同時に、ユーザーの利便性を損なわないように配慮した認証方法と言えます。
その他

フルバックアップ:完全データ保護のススメ

- フルバックアップ方式とはフルバックアップ方式とは、その名の通り、バックアップ対象となるデータ全体を毎回丸ごと保存する方法です。パソコンやサーバーに保存されている全てのファイルやフォルダが、外部ハードディスクやクラウドストレージといった指定した保存場所に、そっくりそのままコピーされます。この方式の最大の利点は、データが消失した場合でも、バックアップデータから完全に復元できるという点にあります。うっかりファイルを消してしまったり、システムに障害が発生してデータが壊れてしまったりした場合でも、バックアップしておいた時点の状態に完全に復元できます。バックアップ取得時のシステムの状態を完全に再現できるため、データ消失のリスクを最小限に抑えられます。フルバックアップ方式は、データ消失に対する安心感が非常に高い方法と言えるでしょう。しかし、毎回全てのデータをバックアップするため、必要な保存容量が大きくなり、バックアップや復元に時間がかかるという欠点もあります。毎日膨大な量のデータが追加されるシステムや、処理速度が遅い機器では、フルバックアップの実行が負担になる可能性もあるでしょう。これらの欠点を踏まえ、フルバックアップ方式は、データの消失が許容できない重要なシステムや、データ量が比較的少ない場合に適したバックアップ方法と言えるでしょう。
画像学習

AIを欺く攻撃:敵対的攻撃とは?

近年、人工知能(AI)は目覚ましい発展を遂げ、画像認識や音声認識といった様々な分野で活躍しています。AIは膨大なデータを学習することで、人間顔負けの精度で物事を識別できるようになりました。しかし、その一方で、AIにはまだ克服すべき弱点も存在します。その一つが「敵対的攻撃」と呼ばれる、AIの脆弱性を突いた攻撃手法です。 敵対的攻撃とは、AIモデルに入力するデータに、人間には感知できない程度の微妙な変更を加えることで、AIの判断を狂わせる攻撃手法です。例えば、画像認識AIを騙す場合を考えてみましょう。AIが「パンダ」の画像を正しく認識しているとします。このとき、画像にノイズと呼ばれるごくわずかな変更を加えます。すると、人間には変化が分からないにも関わらず、AIはこの画像を「テナガザル」と誤認識してしまうのです。 このように、敵対的攻撃はAIの認識能力を混乱させ、誤った判断に導く危険性があります。自動運転システムに組み込まれたAIが、標識を誤認識して事故を引き起こす可能性も考えられます。そのため、敵対的攻撃に対する対策は、AIの安全性を確保する上で非常に重要な課題となっています。
画像解析

顔認証:未来の鍵

- 顔認証とは人の顔には、目、鼻、口といった様々なパーツが存在します。そして、これらのパーツの位置や形状は、一人ひとり異なり、指紋のようにその人を特定できるものとして考えることができます。顔認証とは、まさにこの顔の特徴を捉え、個人を識別する技術です。具体的には、カメラで撮影した顔画像から、目や鼻、口といった特徴点の位置や、顔全体の輪郭、パーツ間の距離などを計測し、数値化します。この数値化されたデータが、その人の顔の特徴を表す情報となります。そして、あらかじめデータベースに登録された顔情報と、入力された顔情報が照合され、一致すると本人であると認証されます。顔認証は、パスワードやIDカードなどを必要としないため、手軽で便利なセキュリティ技術として、近年注目を集めています。
その他

セキュリティの落とし穴:フォールスネガティブとは?

私たちは、コンピューターウイルスや不正アクセスといった、悪意のあるソフトウェアや行為から大切なデータを守るため、日々セキュリティ対策に追われています。様々なセキュリティソフトが開発され、私たちの安全を守ってくれていますが、残念ながら完璧な防御壁を築くことはできません。なぜなら、悪意のある攻撃方法は日々進化し続けており、セキュリティソフトがそれらを完全に予測し、防ぎきることは不可能だからです。 そして、この完璧ではないがゆえに、セキュリティ対策においては「誤検知」という問題が必ず発生します。 誤検知とは、セキュリティソフトが安全なファイルやプログラムを危険だと誤って判断したり、逆に危険なファイルやプログラムを安全だと誤って判断したりしてしまうことです。前者を「フォールスポジティブ」、後者を「フォールスネガティブ」と呼びます。 フォールスポジティブは、必要なファイルを開けなくなったり、システムの動作を不安定にさせてしまう可能性があります。一方、フォールスネガティブは、より深刻な問題を引き起こす可能性があります。悪意のあるプログラムの実行を許してしまい、コンピューターウイルスへの感染や情報漏洩といった、大きな被害につながる可能性もあるからです。このように、セキュリティ対策における誤検知は、私たちに様々な課題を突きつけています。
その他

セキュリティ強化!認証VLANとは?

企業にとって、ネットワークの安全を守ることは最も重要な仕事の一つです。許可されていない人や機器が大切な情報やシステムにアクセスすることを防ぐため、様々な技術が使われています。その中の一つに、認証VLANという技術があります。 認証VLANは、ネットワークに接続しようとする機器や利用者を識別し、自動的に適切なVLANに割り当てることで、セキュリティを強化します。VLANとは、仮想LANのことで、物理的なネットワーク構成にとらわれず、論理的にネットワークを分割する技術です。認証VLANでは、あらかじめ設定された条件に基づいて、接続してきた機器や利用者を特定のVLANに割り当てます。 例えば、従業員が社内ネットワークにアクセスする場合、あらかじめ付与されたIDとパスワードを使って認証を行います。認証に成功すると、従業員の所属する部署や役職に応じたVLANに自動的に接続されます。この仕組みにより、たとえ悪意のある第三者がネットワークに侵入しようとしても、適切な認証情報を持っていない限り、重要な情報にアクセスすることはできません。 認証VLANは、ネットワークセキュリティを向上させるための有効な手段の一つと言えるでしょう。
ウェブサービス

安全性を高める認証方式とは?

インターネットサービスを利用する際に、ほとんどの場合で必要となるのがパスワード認証です。パスワード認証は、利用者であることを証明するための重要な仕組みですが、安全性を確保するためには、いくつかの課題を克服する必要があります。 中でも特に深刻なのが、通信経路における盗聴によるパスワード漏洩のリスクです。インターネット上でのデータのやり取りは、必ずしも安全な経路を通るとは限りません。もしも、悪意のある第三者に通信内容を盗み見られるようなことがあれば、入力したパスワードがそのまま漏れてしまう可能性があります。 パスワードが漏洩してしまうと、不正アクセスによる個人情報の流出や、金銭的な被害に繋がる恐れがあります。そのため、パスワード認証においては、盗聴による情報漏洩を防ぐ対策が不可欠です。 具体的には、通信内容を暗号化するSSL/TLSといったセキュリティ技術の導入が有効です。SSL/TLSは、インターネット上でやり取りされるデータを暗号化することで、第三者による盗聴を防ぐことができます。 パスワード認証は、インターネットサービスの利用に欠かせない仕組みであるとともに、セキュリティ上の重要な課題も抱えています。利用者は、パスワードの適切な管理はもちろんのこと、サービス提供者が導入しているセキュリティ対策についても意識することが大切です。
その他

セキュリティの基礎: 耐タンパ性とは

- 耐タンパ性の定義耐タンパ性とは、機器やシステムの内部構造や仕組みが、許可なく外部から解析されたり、改造されたりするのを防ぐ性質を指します。簡単に言うと、悪意のある第三者によって、システムが不正に操作されたり、重要な情報が盗み出されたりするのを困難にする能力のことです。たとえば、銀行のATMを例に考えてみましょう。 ATMは、お客様の預金情報や暗証番号といった重要な情報を扱っています。もし、悪意のある第三者がATMの内部構造を解析し、その仕組みを悪用することができれば、お客様の預金が盗まれたり、偽造カードで不正な引き出しが行われたりする可能性があります。このような事態を防ぐために、ATMには高い耐タンパ性が求められます。具体的には、筐体が頑丈に作られていたり、内部の部品が特殊なネジで固定されていたり、不正なアクセスを検知するセンサーが搭載されていたりするなど、様々な対策が施されています。耐タンパ性は、ATMだけでなく、スマートフォンやパソコン、インターネットに接続された家電など、様々な機器やシステムにおいて重要な要素となっています。 特に、近年では、IoT (Internet of Things) の普及により、様々な機器がインターネットに接続されるようになり、サイバー攻撃の脅威が高まっています。そのため、あらゆる機器やシステムにおいて、耐タンパ性を確保することがますます重要になってきています。
言語モデル

ABEJAが提供開始!国産LLM「ABE JALLMシリーズ」とは

- ABE JALLMシリーズとはABE JALLMシリーズは、株式会社ABEJAが独自に開発し提供する、大規模言語モデル群です。ABE JALLMシリーズ最大の特徴は、その名の通り日本語に特化して開発されている点にあります。従来のLLM(大規模言語モデル)の多くは、英語圏の膨大なデータを用いて学習されているため、どうしても日本語の処理能力において課題が残るケースが見られました。しかし、ABE JALLMシリーズは、日本語のデータを中心に学習させているため、日本語の文章を高い精度で理解し、自然で流暢な日本語の文章を生成することが可能です。 また、ABE JALLMシリーズは、セキュリティ面においても配慮がなされています。企業が安心して利用できるよう、個人情報や機密情報を含むデータの取り扱いには細心の注意を払って設計されています。 ABE JALLMシリーズは、株式会社ABEJAが運営するプラットフォーム「ABEJAPlatform」上で提供されます。ユーザーはこのプラットフォームを通じて、ABE JALLMシリーズの様々な機能を利用することができます。例えば、文章の要約や翻訳、質疑応答、文章生成など、ビジネスシーンにおける様々な業務効率化に活用することが可能です。
ビッグデータ

データ活用時代の新潮流!情報銀行とは?

- 情報銀行とは情報銀行とは、皆さんが日々の生活の中で生み出す様々な情報を預託し、管理・運用してくれる事業者のことです。まるで銀行にお金を預けるように、情報銀行には自身の情報を預けられます。預けることができる情報は、インターネットでの買い物履歴や日々の健康状態、スマートフォンから得られる位置情報など多岐に渡ります。これらの情報は、情報銀行に預けることで、あなたの同意に基づいて、様々な企業や団体に提供されます。例えば、企業はあなたの購買履歴から新しい商品やサービスを開発したり、よりあなたの好みに合った広告を配信したりすることが可能になります。また、金融機関はあなたの信用情報を元に、より柔軟な融資サービスを提供できるようになる可能性もあります。情報銀行は、個人にとって、自身の情報を管理し、その活用方法を主体的に選択できるというメリットがあります。また、企業にとっては、より的確なマーケティングや商品開発が可能になるというメリットがあります。情報銀行は、今後、個人と企業の双方にとって、より重要な役割を担っていくと考えられています。