ステップ関数: ONとOFFを切り替えるシンプルな関数
- ステップ関数とは
人工知能や機械学習の分野では、人間の脳の神経回路を真似たニューラルネットワークを使って、複雑な計算を効率的に行っています。このニューラルネットワークにおいて、信号の伝達を制御する役割を担うのが活性化関数です。
活性化関数は、入力された信号がある条件を満たすかどうかを判断し、その結果に応じて次のニューロンに信号を伝えるかどうかを決めます。様々な種類の活性化関数が存在しますが、その中でも最も基本的なものがステップ関数です。
ステップ関数は、入力信号の値がある閾値を上回ると「1」を出力し、閾値以下であれば「0」を出力します。これは、まるで階段を一段ずつ上るように、入力信号をオンとオフの二つの状態に切り替えることから、ステップ関数と呼ばれています。
ステップ関数は、その単純さゆえに理解しやすく、初期のニューラルネットワークで広く使われていました。しかし、複雑なパターンを学習するには不向きであるという側面も持ち合わせています。とはいえ、ステップ関数は活性化関数の基本的な概念を理解する上で非常に重要な関数であり、ニューラルネットワークの基礎を築いた立役者と言えるでしょう。