システム導入費用のすべて:TCOを理解する
- 総所有コスト(TCO)とはTCOとは、「Total Cost of Ownership」の略で、日本語では「総所有コスト」と訳されます。あるシステムや製品を導入してから、運用・保守を行い、最終的に廃棄するまでの全期間にわたって発生する費用の総額を指します。従来のシステム導入においては、初期費用である購入費用や導入費用ばかりが注目されがちでした。しかし、システムの導入はスタート地点に過ぎず、その後の運用や保守、バージョンアップ、セキュリティ対策など、継続的に費用が発生します。さらに、システムの運用やトラブル対応には人材が必要となるため、人件費も見逃せません。TCOは、これらの目に見えにくい運用コストや保守費用、人件費などを含めることで、システムの費用対効果をより正確に把握しようとする考え方です。TCOを意識することで、初期費用を抑えたように見えても、長期的に見ると大きなコスト負担となるシステムを選んでしまうリスクを回避できます。また、システムの導入計画段階から運用コストを考慮することで、コスト削減や運用効率の向上につながる効果も期待できます。