サイバーセキュリティ

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サイバー攻撃を段階的に理解する

近年の技術革新に伴い、企業や組織にとって、保有する情報資産の重要性はますます高まっています。同時に、これらの貴重な情報を狙ったサイバー攻撃は、高度化・巧妙化の一途を辿っています。もはや、一昔前のように、単独犯による愉快犯的な攻撃や、技術力を誇示するようなケースは稀になりつつあります。 サイバー攻撃の全体像を把握する上で重要な点は、攻撃者が明確な目的意識を持ち、組織的に行動しているという点です。標的となる組織の規模や業種は問わず、機密情報や個人情報など、金となる情報を盗み出すことが目的であるケースが多数を占めます。 攻撃の手法としては、標的型メール攻撃やウェブサイト改ざんなど、様々な方法が用いられますが、近年では、ソーシャルエンジニアリングと呼ばれる、人間の心理的な隙や行動の癖を突いた巧妙な手法も増加しています。これは、セキュリティソフトだけでは防ぐことが難しく、従業員一人ひとりが、セキュリティ意識を高め、日頃から適切な行動をとることが重要となります。
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知らない間に仮想通貨採掘?クリプトジャッキングの脅威

インターネットは今や私たちの生活に欠かせないものとなりました。電子メールのやり取りや買い物をはじめ、様々な場面で利用されています。しかし、便利な反面、使い方を間違えると危険な目に遭う可能性があることもしっかりと認識しておく必要があります。インターネットを利用する誰もが、知らず知らずのうちにサイバー攻撃の危険にさらされているのです。 その中でも、近年特に注目されているのが「クリプトジャッキング」です。これは、 unsuspectingユーザーのコンピュータを不正に利用し、仮想通貨の採掘を密かに行うというサイバー攻撃です。仮想通貨とは、インターネット上でやり取りされる電子データであり、その取引を記録するためには膨大な計算処理が必要となります。クリプトジャッキングでは、この計算処理を不正に利用者のコンピュータに肩代わりさせているのです。 自分が知らないうちに、自分のパソコンが仮想通貨の採掘に利用されている、そう考えると恐ろしいと思いませんか?しかも、この攻撃は非常に巧妙化しており、ユーザーは自分が被害に遭っていることに全く気づかないケースがほとんどです。パソコンの動作が遅くなったり、電気代が急に上がったりするなど、間接的な形で影響が出る場合もありますが、原因がクリプトジャッキングだと特定することは容易ではありません。 このような被害に遭わないためには、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つことが重要です。また、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けたり、身に覚えのないメールの添付ファイルを開いたりしないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することも大切です。
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安心安全なネット社会を守るJPCERTコーディネーションセンター

近年、インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなり、情報収集や買い物、友人とのコミュニケーションなど、様々な場面で利用されています。 インターネットの普及は私たちの生活を便利で豊かなものにしてくれましたが、その一方で、新たな問題も生み出しています。 コンピュータウイルスやサイバー攻撃などの脅威が増加し、私たちの安全を脅かしているのです。 このような脅威から私たちを守り、安全なインターネット社会を実現するために活動しているのがJPCERTコーディネーションセンターです。 JPCERTコーディネーションセンターは、インターネットに関するセキュリティ問題に対処する日本の組織です。 具体的には、コンピュータウイルスや不正アクセスなどのセキュリティ事件に関する情報を収集し、分析、対策を行うことで、被害の拡大を防ぐ活動をしています。 また、国内外の関係機関と連携し、情報共有や技術協力を行うことで、より安全なインターネット環境の構築に貢献しています。 JPCERTコーディネーションセンターの活動は、私たちが安心してインターネットを利用するために欠かせないものです。
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サイバー攻撃の準備段階: フットプリンティングとは

- フットプリンティングとはフットプリンティングとは、サイバー攻撃者が、対象に攻撃を仕掛ける前に、その準備として情報収集を行う行為を指します。これは、まるで泥棒が犯行前に下見をして、家の構造や住人の習慣を把握するのと似ています。サイバー攻撃において、フットプリンティングは攻撃の成否を大きく左右する重要な段階です。攻撃者は、フットプリンティングによって得た情報を分析し、どのように攻撃を仕掛けるか、どの部分を重点的に狙うかなどを綿密に計画します。具体的には、フットプリンティングでは、標的の組織が使用しているネットワーク構成、システムの種類やバージョン、公開されているサーバ情報、従業員のメールアドレスなどが収集されます。 また、ソーシャルメディアや企業ホームページなどの公開情報も重要な情報源となります。これらの情報は、一見無害に見えても、攻撃者にとっては宝の山です。例えば、従業員の公開プロフィールから、パスワードに使われていそうな単語を推測したり、組織のネットワーク構成の弱点を見つけ出すために悪用される可能性があります。フットプリンティングへの対策としては、組織内のセキュリティ意識を高め、不用意に情報を公開しないようにすることが重要です。また、ファイアウォールや侵入検知システムなどのセキュリティ対策を適切に導入することも有効です。
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デジタルデータの鑑識官、ディジタルフォレンジックスとは?

今日では、携帯電話や情報端末など、デジタル機器は私たちの生活に欠かせないものとなっています。しかし、便利な反面、犯罪に悪用される事例も増加しています。不正に情報にアクセスしたり、情報を流出させたり、データを書き換えたりと、デジタル空間での犯罪は増加し続けています。こうした状況の中、警察などの捜査機関は、デジタル機器から証拠となる情報を見つけ出すデジタルフォレンジックという手法を用いて、犯罪捜査にあたっています。 デジタルフォレンジックでは、携帯電話や情報端末などを解析し、削除されたデータの復元や、インターネットの閲覧履歴、位置情報の確認などを行います。膨大な量のデータの中から、犯罪の証拠となる情報を特定するには、高度な技術と専門知識が必要です。 デジタル社会の犯罪捜査は、従来の捜査手法に加えて、デジタルフォレンジックの技術が欠かせないものとなっています。犯罪者は、デジタル技術の進化とともに、より巧妙な手口で犯罪を企ててきます。そのため、捜査側も、最新の技術や知識を駆使し、犯罪に対抗していく必要があるのです。