世界を変えた計算機 エニアック
1946年、世界は大きな変革の時代に突入しました。アメリカ合衆国ペンシルベニア州にあるペンシルベニア大学にて、「ENIAC(エニアック)」という名前の、それまでの常識を覆す革新的な機械が誕生したのです。エニアックは、従来の計算装置とは一線を画す、全く新しい概念の機械でした。そう、世界で初めて作られた、汎用的な電子計算機だったのです。
エニアックの特徴は、真空管と呼ばれる電子部品を大量に使用していた点にあります。真空管は、電流の増幅やスイッチングを行うための電子素子で、エニアックにはなんと約1万8000本もの真空管が使用されていました。そのため、エニアックは非常に巨大な機械であり、その大きさは部屋全体を占領するほどでした。
エニアックの登場は、その後のコンピューター技術の発展に計り知れない影響を与えました。エニアックの成功によって、世界中でコンピューターの研究開発が活発化し、より高性能なコンピューターが次々と誕生していくことになります。そして、現代社会においてコンピューターは、私たちの生活に欠かせないものとなっています。