グラフ探索

アルゴリズム

迷路を解くならコレ!幅優先探索で最短経路を探そう

子供の頃、誰もが一度は遊んだことがある迷路。簡単な迷路ならサッと解けるかもしれませんが、行き止まりや分かれ道が多い複雑な迷路になると、解くのはなかなか大変です。頭の中で道筋をシミュレーションして、それでも分からなければ、実際に鉛筆で道を辿ってみたりするのではないでしょうか。 では、コンピュータを使って迷路を解く場合、どのようにして正しい経路を見つけ出すのでしょうか?実は、人間が迷路を解く時のように、コンピュータも分かれ道に差し掛かるごとに「こっちかな?それともあっちかな?」と順番に選択肢を試していく方法があります。このような方法を『探索』と呼びます。 探索には様々な方法がありますが、その中でも代表的な方法の1つが、『幅優先探索』です。幅優先探索は、迷路のスタート地点から出発し、そこから行ける場所を全て調べていきます。そして、行ける場所からまた行ける場所を調べて…というように、まるで波紋が広がるように探索範囲を広げていく方法です。 幅優先探索は、必ずゴールまでの最短経路を見つけ出すことができるという利点があります。しかし、迷路が複雑になると、探索範囲が爆発的に広がり、処理に時間がかかってしまうという欠点もあります。そのため、状況に応じて他の探索方法と使い分けたり、工夫を加えたりする必要があるのです。
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深さ優先探索:アルゴリズムの迷宮を探検

- 深さ優先探索とは迷路やパズルを解く場面を想像してみてください。複雑に入り組んだ道を前にした時、どのようにして出口を見つければ良いでしょうか? 深さ優先探索は、まさにこのような状況で役立つ、道筋を見つけるための方法の一つです。深さ優先探索は、可能な限り一つの道筋を深く辿り、行き止まりにぶつかって初めて、分かれ道まで戻り、別の道を探し始める方法です。例えるなら、迷路で行き止まりにぶつかるまでひたすら直進し、行き止まりであれば、前に分かれ道があった場所まで戻り、別の道を進んでみる、という探索方法です。この探索方法の利点は、比較的単純な手順で実装できる点にあります。分かれ道に来た際に、どの道を選んだか、そしてどの道がまだ探索されていないかを記録していけば良いので、複雑な計算は必要ありません。一方で、探索範囲が広範囲に及ぶ場合や、目的の場所がスタート地点から遠い場所にある場合には、探索に時間がかかってしまうという側面もあります。これは、深さ優先探索が、行き止まりにぶつかるまでひたすら一つの道を探索し続けるという特性を持つためです。深さ優先探索は、迷路探索だけでなく、グラフ理論や人工知能など、様々な分野で応用されています。例えば、チェスや将棋のようなゲームでは、可能な手を深く読み進めるために利用されています。このように、深さ優先探索は、様々な問題解決に役立つ強力な道具と言えるでしょう。